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2009年 09月10日 木曜日

コンテンツとは何か? 第4回「娯楽や教養の情報=コンテンツ?」

 娯楽や教養のコンテンツと言われると、多くの人はすぐに、今まで紹介してきコンテンツを思い浮かべることだろう。しかし、この「娯楽や教養」という表現は、「娯楽と教養」と2タイプのみと限定しているものではなく、他にもあることを暗示する表現の仕方である。

 では、娯楽と教養以外のコンテンツとは、どんなものが上げられるだろう? 今回はその辺を考えてみたい。そうすることで、タイトルにある意味を、正しくとらえることができるのではないだろうか。

 まずは「娯楽」について、調べてみた。

心を慰め、楽しむこと。また、そのような物事。笑い、喜ぶような楽しみ。

大辞林 第二版(goo 調べ)

 このことから分かるのは、娯楽とは笑ったり喜んだりすることで、心をほがらかにするものを指しているということだ。しかし、心の動きとは、笑ったり喜んだりだけではない。例えば、怒り、悲しみ、恐れなどが、そうである。

 そこで、コンテンツの側面から見て、娯楽と考えられているが、先の説明に当てはまらないものを考えてみたい。具体例を上げた方が、分かりやすいからだ。

 まず、怪談はどうだろうか?

 怪談とは、トークであったり、小説であったり、漫画であったり、映画という娯楽系コンテンツと同じスタイルで表現されるが、笑ったり喜ぶものではなく、恐れ怖がるものだ。まさに、先の説明には当てはまらないが、娯楽とされているものと言えそうだ。

 次に、リラクセーション音楽はどうだろうか?

 リラクセーション音楽は、単調なリズム音であったり、小川のせせらぎ、山林の鳥たちのさえずり、砂浜に打ち繰り返すさざなみといった自然にある音を組み合わせて作られているものだったりするのだが、聞いて笑ったり喜んだりするものではなく、弛んだり呆けたりするものだ。そして分類としては、娯楽よりも医療のイメージを持つ人が多そうだ。

 そして医療ではあれば「教養」なのでは?となりそうだ。そこで「教養」について、調べてみたい。

(1)おしえそだてること。
(2)社会人として必要な広い文化的な知識。また、それによって養われた品位。
(3)〔英 culture; (ドイツ) Bildung〕単なる知識ではなく、人間がその素質を精神的・全人的に開化・発展させるために学び養われる学問や芸術など。

大辞林 第二版(goo 調べ)

 リラクセーション音楽は、どうも当てはまりそうにない。教養とは、一般的には (2) や (3) がそうだからだ。今までの例では、ニュースがまさに (2) であり、辞典や辞書のようなものが学問、絵画や写真集が芸術と言えるだろう。

 さて、そこで再び、娯楽系コンテンツと同じようにコンテンツの側面から見て、教養と考えられているが、先の説明に当てはまらないものを考えてみたい。
 
 例えば、まずはCMはどうだろう?

 CMは、音楽や映像といった娯楽系の要素はあるが、その本来の目的は商品やサービスの知識を得てもらうものだ。しかし、最近では商品やサービスの本質とは異なり、採用タレントの印象や知名度でポジティブイメージを植え付ける宣伝も多い。ゆえに、教養系コンテンツかと問われると、誰もが首を傾げるはずだ。

 また、アダルト情報の一部には、性の知識を得るための教養系コンテンツになりそうなものもある。しかし、多くは教養と言うには首を傾げるものばかりだし、かと言って娯楽とするにも違ったりもする。

 このように考えていくと、娯楽や教養と表現することが、そもそも正確でないのかもしれない。実際、抽象的な単語で表現することで、理解しやすくしているだけに過ぎないと言えるだろう。では何とすれば、正確な説明になるのか?

 そこで思い出して欲しいのが、第2回の情報の意味である。「人の判断・意思を左右・決定させるすべての事象」とあったのを、覚えているだろうか? 今回のケースで考えると、「人の知識や知性・感情や感性を左右・変化させるすべての事象」が、コンテンツと言えるのではないだろうか?

 怪談は恐れ怖がられ、リラクセーション音楽は緊張を落ち着かせ、CMは所有欲を、アダルト情報は性欲を高めるコンテンツというわけだ。まさに「人の知識や知性・感情や感性を左右・変化させるすべての事象」が、コンテンツと言えるのではないだろうか。

 そして実は、さらにそこにコンテンツの本質が隠されている。そのことについては、最後の章に回したいと思う。

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